今月の茶道具 JAPANESE TEA UTENSIL
管耳付水指 高取八仙作 益州書付
自然な釉薬の流れる美しさがある水指です。
蓋を開けるとたくさんの亀甲紋が広がっており、吉祥を感じます。
高取焼は茶人大名であった黒田如水、小堀遠州らが九州の風土の中で育てた茶陶窯で、遠州七窯の一つとして筑前黒田藩の御用窯もつとめた長い歴史があります。
また、茶の湯文化の中においても「筑前に高取あり」と高取焼は謳い継がれてきました。
その長い歴史を持つ窯元で作られた当水指は繊細で雅、小堀遠州の綺麗さびを感じられる名品です。
なお、建仁寺管長猊下でありました竹田益州老師が米壽の折に箱書したおめでたいものでもございます。
高取焼は古くから伝わる伝統の製法を守りながらも、現代にも通じるような作品を生み続けています。
