今月の茶道具 JAPANESE TEA UTENSIL
黒樂 耀変茶碗 銘 日輪 前大徳寺戸田実山書付 静楽作
正面の模様が特徴的な黒樂茶碗です。とても大振りな茶碗ですが、持ってみるととても手に馴染みます。
銘である日輪は太陽の別称でもあり、茶碗を上から見た様子はまさに日輪のようにも見え、模様の赤いところからも太陽の温かさが感じられます。
この模様は漫画「鬼滅の刃」の主人公、竈門炭次郎の額にある痣のようにも見えます。偶然にも銘は炭次郎が持つ「日輪刀」と同じとなっております。
炭次郎は泣きたくなるような優しい音がすると言われるほどの人物です。
その優しさは人間だけではなく、敵であるはずの鬼にも向けられていて、鬼のことも醜い化け物ではなく、虚しく、悲しい生き物という考えをもって接していました。
日輪というのはどこか法人のロゴマークにも通じるところがあるように思います。
